建築とまちづく』誌ついて / KENCHIKU TO MACHIZUKURI

 

「建築とまちづくり」は建築を愛し地域に根ざした住み良いまちをつくろうとする人々のための雑誌です。

B5版 定価:750円(年間購読7800円) 申込み・問い合わせは新建築家技術者集団事務局まで

TEL: 03-3260-9800/FAX: 03-3260-9811/shinken@tokyo.email.ne.jp

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「建築とまちづくり」2017

2017年11月号(No.468)

 

 分譲マンションの将来

 

分譲マンションは、専有部分を所有する区分所有者で構成する管理組合により、共用部分の維持・管理が行われる。少子・高齢化の今日、子供は独立して住まいを持ち、つきあいのある親族はなく、夫や妻に先立たれ、ついに単身になり、時に孤独死が報じられる。どう次世代へ引き継ぐか。超高齢化時代のなか「マンションの将来」について論じ、新しい取り組みの起点にしたい。

・岐路に立つ「古、遠、狭」の大規模分譲団地-加速する高齢化、停滞する住宅流通  松本 恭治
・健全なマンション管理のために-管理問題の所在と法的対処策           大江 京子
・マンションの出口戦略の現状と課題                       大木 祐悟
・超高層マンションは憧れか?リスクか?                     村島 正彦

 

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2017年10月号(No.467)

 

 地建活動年報2015─2017
──地域と結ぶ建築まちづくり活動の模索

 

新建は3年後の2020年に設立50周年を迎える。この11月に開催される第31回全国大会はその大きな節目を間近に控えた大会である。充実した大会での討議に資するよう、この2年間の新建活動をオーバービューした活動年報を特集とした。繰り返される災害への取り組み、ブロック別の会議やセミナーなど支部(地域)に基盤を置いた活動の再構築――この間の活動を、詳細な年表と共に活写した。

・続発する災害への取り組み
  熊本地震をめぐる取り組み                    鹿瀬島 隆之
 東日本大震災をめぐる復興には長期的視点での支援が必要      三浦 史郎

 

・新しい新建活動のスタイルへ
 ブロック全国幹事会提案の経過と今後の展望            片井 克美
 改めて見えてきた課題をこれからに活かす(東日本ブロック会議)  大西 智子
 地域を超えた会員同士の交流が自らを元気に(中部ブロック会議)  今村 彰宏
 支部を超えた新建活動の契機に(西日本ブロック会議)       久永 雅敏

 

・「結構いい顔」の人たちをつくる新建福岡支部の取り組み      大坪 克也

・新建活動の記録(2015年10月~2017年9月

 

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2017年9月号(No.466)

 

 地域づくりから「観光立国」を問う

 

円安や富裕層誕生などを背景に、大変な観光ブームが起こっている。政府は観光は成長政略の柱・地方再生の切り札と位置づけ、カジノ解禁・民泊緩和などによって経済効果を拡大にまい進している。しかし、これらの施策は地域を疲弊させかねない。もともと観光は地域づくりであるのに、地域の資源を浪費するだけになってしまう。観光論及びそれぞれの事例から「観光立国」政策を問う。。

・「観光立国」とは何か-最近の観光論に読む地域・まちづくりの課題        三村 浩史
・カジノ解禁が抱える深刻な課題                       鳥畑 与一
・民泊の急増と地域での対応-京都市東山区六原学区の現状           寺川 徹
・文化遺産を活かすまちづくり-名勝奈良公園の魅力を受け継ぐために      上野 邦一

 

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2017年7/8月号(No.465)

 

 大阪らしさをめざして
──歴史と文化/まちづくりの胎動

 

大阪は東京(江戸)と並び称されてきた巨大都市だが、商工を生業とする庶民の歴史と文化を育んで来た。大都市志向の構想やプロジェクトが打ち出される一方で、随所で大阪らしさを生かしたまちづくりが胎動している。〈ひとつの大きな地方都市〉という視点で、内側から今の大阪を捉えた。

 

・大阪の政治とまちづくり                   森 裕之
・文化息づく船場からの発信-船場の今、昔、未来をつなぐ   三谷 直子
・よみがえる水都大阪-公民連携の推進プロセス        泉 英明
・ビレッジガルテンという-小さなまちづくりの大きな夢    小林 孝明
・豊崎長屋での暮らし-歴史をいかした再生からの学び     梶 純子
・大阪東部の小さなまちの風景                内山 進

 

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2017年6月号(No.464)

共にデザインを学ぶ/デザインミーティング

 

2011年から3年間開講された「新建・東京デザイン塾」は新建史上に特筆される活動であった(本誌20152月号、56月号に特集)。この塾を継続・発展させた活動が、現在取り組まれている「デザインミーティング」である。デザイン塾同様、新建会員以外も多数参加し、自由な形でデザインを語り合っている。実践的な交流はもとより、文化論、人生論へ議論は拡散し、それ故に豊かなデザイン論へ戻ってくる。そうしたミーティングの様子を通して、建築家技術者が〈共にデザインを学ぶ〉素晴らしさを共有したい。

 

 

・「デザインミーティング」という活動  柳澤 泰博

・「ニュートラルなデザイン」について  伊藤 寛明
・グッドマッチングを目指す私のデザイン長野 智雄
・建築を他の文化と並べて考えてみる  秋山建築設計/秋山 隆男
ユーソニアンハウスに魅せられて  遠藤
・プライバシーと開放性を両立し、庭と室内の連続性をはかる  新井 崇文
・住み手の課題に応えるデザイン  小野 誠一

 

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2017年5月号(No.463)

量の緑地から小さくても輝く都市の緑へ

 

 

人の営みにとって緑が重要なことは論を待たない。地球規模でも身近な生活環境でも。都市計画や建築計画おいても一定量の緑を確保しようとするが、ともすれば緑地面積と樹木本数を守ればよしとされてしまう。一方で、人々は小さなスペースでもガーデニングを楽しむ術を知っている。園芸は治療や福祉においても役割をはたしている。緑の持つ可能性を十分に生かした豊かな外部空間を広げていくために、まちの中で小さくても輝く緑の実践と方法を探った。

 

・緑被率より緑感率 緑を量ではなく質で捉える時代へ   大原 紀子

・脱・危うい都市の緑  活路は内なる緑創生から     髙田 昇

・〈対談〉造園の職能を追及する若い庭師の潮流      辰己 耕造・辰己 二朗 × 大原 紀子

・〈インタビュー〉イギリスの庭と日本の庭

・コラム 園芸福祉士って知ってますか?

 

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2017年4月号(No.462)

大震災からの復興とは何だったのか

──6年を過ぎた被災地の実相

 

被災後5年間の集中復興期間が終わり、復興・創生期の2年目に入った。政府は復興の進展を謳い、堤防やまちのインフラの整備は進み、原発事故被曝地では避難解除を進めている。しかし、実態としてのまちの再生はまだ緒に就いたばかりで、住宅再建の目途が立たない人が取り残されている。本特集ではこの6年間を振り返り、復興とはそもそも何だったのかを包括的に考えてみた。これからも続く道程を正しく歩むために。

 

 

 

 

・東北の復興 六年の現実と今後         塩崎 賢明

 ・住民による復興が生みだすもの

 仙台・荒浜とあすと長町での取り組みから    新井 信幸

 ・原発事故被曝地/まちの再生は可能か      間野 博

 ・災害にしなやかに立ち向かう地域力の構築を   鈴木 浩

 

 

 

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2017年3月号(No.461)

小・中学校統廃合とまちづくり

 

学校は地域社会の生活に深く関わり、地域の象徴的存在である。その小中学校が少子化の進行に伴って統廃合されている。統廃合が子どもたちに与える影響、しいては地域生活に与える影響を実例を通して考察した。また、統廃合に絡めて小中一貫校などの新たな学制の抱える問題も指摘されている。学校や公共施設の統廃合を伴って進められる地域の再編合理化に対抗するまちづくりのあり方を探りたい。

 

 

・地域の再編と小中学校の統廃合 国土と地域、公共施設の再編   中山 徹

・京都市立元町小学校の学校統廃合問題   人見 吉晴

・小中学校統廃合とまちづくり──「地方創生」がこわす地域コミュニティー  山本 由美

・子どもの遊びと生活圏からみた学校統廃合 京都市の調査から  小伊藤 亜希子

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2017年2月号(No.460)

まちにきる設計事務所

──使との協働

 

建築設計とはクライアントからの依頼受注業態われてきた。今日でもその要素色濃っているが、ひとびとが建築やまちづくりに要求は、そうした姿勢では解決できないこともい。狭義設計行為えて、手使要求にまでみ、協働して建築行為にまで仕立てることがめられる。うはうはきことだが、まちにきる設計事務所実践からびたい。

 

 

 

まちにきる設計事務所実践                    岡田 昭人

宅老所よりあい”との関係る                大坪 克也村瀬 孝生

地域密着型総合ケアセンター「きたおおじ」のみ    
  ~
小法人単独では不可能協同みで可能に          藏田 山田 尋志
納得のいくづくり 長期優良住宅多摩産直」ができるまで   高本 明生
運営者をつないで がいグループホームを建設       高田 桂子

原点大切に 集団さをかして                 江国 智洋+佐藤 未来+松木 康高+中野 真成                           

 

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2017年1月号(No.459)

建築とまちづくりのさらなる展開

──第30回新建全国研究集会から

 

記念すべき第30回の新建全国研究集会は、修験道の地、吉野で開催された。自然とひとの心と営みが凝縮された地で、全国での建築まちづくりの活動が集約された。山伏の修行にはおよぶべくもないが、精神を集中し熱のこもった議論も交わされた。研究(実践)報告、シンポジウム、見学会などを通して集会の概要をまとめた。

 

 

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■「建築とまちづくり」2016

2016年12月号(No.458)

居住形態の拡散と今日の家族

  

家族の構成がどんどん変化している。単身世帯が増え、高齢者率は世界一の高水準である。貧困や雇用の不安定から自立できずに親と同居する若者も多い。同時に、家族の役割も変化している。家族のつながりでは暮らしを支えられず、新たな共生を探る人々がいる。従来の枠を離れて拡散するさまざまな居住形態のレビューから、家族のあり方や家族と地域との関係を探り、それぞれにふさわしい空間の構想に資したい。

 

 

 

 

 <居住の困難を超えて> 

・独居老人、高齢者の住まい

 ──まち中で在宅居住を続ける可能性は    吉田 広子 

・ホームレス支援における住まいと施設     大崎 元 

<共生する住まい>

 ・グループリビングの暮らし          井上 文 

・持続するコーポラティブハウスと家族 

“あるじゅ”での大家と店子の関係を越えた共生ものがたり  江国 智洋 

・コレクティブハウジングのさらなる進化型   宮前 眞理子 

<さまざまな居場所> 

・四世代が住まう我が家の暮らし方       西 一生 

・こども食堂は、みんなの居場所、肩の荷を少し降ろせる場所でありたい  近藤 博子 

<インタビュー> 

・今日の家族をどう見るか

 ──解く鍵は地域の中に           森 まゆみ

 

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2016年11月号(No.457)

特集:熊本地震/被害の実態に迫る

 

短期間に震度7の強震が繰り返された熊本地震では、甚大な建物被害が発生、改めて地震の恐ろしさを見せつけた。多くの家々が崩壊した原因はどこにあるのか、現地をつぶさに見つめた研究者、建築家、技術者などによる実態報告である。本当に有効な耐震方策を探るために、まずは被害を直視した。

 

 

 

 

・熊本地震の特性と建築技術者への問題提起             多賀 直恒 

・熊本地震による建物被害の状況                        北原 昭男 

・木造住宅の被害の実態──壊れた本当の原因は          古川 保 

・熊本県宇城市小川町商店街の伝統的町家の被災状況と復興支援   磯田 節子 

・マンション被災の実態 管理組合の復旧への取組について     萩原 悟 

・新建会員が見た熊本地震  

  江国 智洋 鹿瀬島 隆之 古川 博 大坪 克也 渋田 あい子 矢野 安希子 

 

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2016年10月号(No.456)

特集:北海道/北の大地の住まい 

 

厳しい冬の気候のもとで培われた北海道の住宅から家づくりのひとつの原点を見出す、というのが特集企画の出発だった。しかし、意外にも戦前までは一部に寒冷地対応がされたが、従来の日本の住宅とあまり違ってはいなかったという。北方の住宅の研究や開発が本格化したのは戦後である。そして、官民がタッグを組んでの取り組みは急速に進んできた。現在も進化を続ける北の大地の住まいの現状をレビューし、可能性と課題を明らかにした。

 

 

 

 

 ・北海道の市街地に建つ住宅の「現状」と「未来」について   石原 隆行

・北方建築総合研究所の紹介-設立の経緯と概要        立松 宏一

・北方型住宅から「きた住まいる」へ             石原 隆行

・釧路・鶴居での住まいづくり                柏木 茂

・「質」「素」に暮らす北海道の家              白田 智樹

・分譲マンションの外断熱改修について            大橋 周二

 

・気候風土の違う地域で暮らすということ           馬場 麻衣

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2016年9月号(No.455)

特集:建築風土の転換──革む文化をリードする

 

この7月に新建関西ブロックが主体になって、関西建築会議が開催された。40年ほど前にも同様の会議が開催されているが、建築を取りまく社会環境は大きく変化している。中山間部から都市まで余った建物があふれる一方、時代が遺した建築とまちを私たちの手で革(あらた)むことの大切さが認識されてきた。本誌でも毎年さまざまな角度から建築のストックや、その活用法が論じられてきた。本特集は建築会議での報告をもとに構成する。いまこそ建築風土を転換するチャンスに立っていることを実践事例を通して共に認識したい。

・今あるモノを革(あらた)む-新技術が人々の生活を潤す!           伴 年晶
・「賃貸共同住宅におけるセルフ・リノベーションの計画技術に関する研究」の紹介 亀山 寿浩
・伝統建築を革む-時代の要求に合ったデザインと耐震化             横関 正人
・つながる広がる商店街に暮らしながら革む                   小島 奈苗
・革める暮らしと六人の住まい-「ことらいふ嵯峨野」の実践から         久永 雅敏

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2016年7/8月号(No.454)

特集:東京五輪と連動する大都市開発

 

東京五輪の決定から3年。貴重な国立競技場を解体し、迷走の末、巨額工事費に対する批判世論の高まりに「白紙撤回」と再設計。だが、風致地区を変えての周辺の便乗開発はそのままだ。アベノミクスの第4の矢と位置づける内閣の下、都の建設する競技施設もそれにも増して果知らずの工事費膨張。デザイン・ビルド方式でコスト抑制は出来るのか。都民意見不在の選手村計画で公共財が危うく、疑問山積。リオ五輪目前の今、この3年間を顧みて、改めてパラリンピックを含む五輪の有り様を考えたい。

 

・2020東京オリンピックを改めて考える                末延 渥史

・「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の活動から見えてきたこと  大橋 智子

・競技施設計画の現状と問題                       萩原 純一

・リスクと責任からみた設計施工一括方式の問題              安藤 正雄

・都民の住宅要求に反する都営団地解体と選手村計画            坂庭 国晴

・オリンピック村再開発の怪 再開発をトンネルに都有地投げ売りか     遠藤 哲人

・《インタビュー》障害者からみた競技施設など 公共建築とまちづくりの課題  市橋 博

・2020年東京オリンピック・パラリンピックの関連施設等に対する提言2   東京支部全国常任幹事

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2016年7/8月号(No.454)

特集:東京五輪と連動する大都市開発

 

東京五輪の決定から3年。貴重な国立競技場を解体し、迷走の末、巨額工事費に対する批判世論の高まりに「白紙撤回」と再設計。だが、風致地区を変えての周辺の便乗開発はそのままだ。アベノミクスの第4の矢と位置づける内閣の下、都の建設する競技施設もそれにも増して果知らずの工事費膨張。デザイン・ビルド方式でコスト抑制は出来るのか。都民意見不在の選手村計画で公共財が危うく、疑問山積。リオ五輪目前の今、この3年間を顧みて、改めてパラリンピックを含む五輪の有り様を考えたい。

 

・2020東京オリンピックを改めて考える                末延 渥史

・「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の活動から見えてきたこと  大橋 智子

・競技施設計画の現状と問題                       萩原 純一

・リスクと責任からみた設計施工一括方式の問題              安藤 正雄

・都民の住宅要求に反する都営団地解体と選手村計画            坂庭 国晴

・オリンピック村再開発の怪 再開発をトンネルに都有地投げ売りか     遠藤 哲人

・《インタビュー》障害者からみた競技施設など 公共建築とまちづくりの課題  市橋 博

・2020年東京オリンピック・パラリンピックの関連施設等に対する提言2   東京支部全国常任幹事

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2016年6月号(No.453)

特集:ストック社会/不動産流通の役割と可能性

斡旋仲介が主の宅地建物取引業は、まちづくりでは陰の存在、受身の印象が強い。しかし、空家の新たな居住形態への転用、災害時の借り上げ仮設住宅、差別されやすい弱者の居住支援などは、家主を含めた地域の住宅ストックの実態を知る宅建業の協力なしには進められない。ストックの時代に、新たな役割を期待される不動産流通の試みと今後の課題を探った。

・岡山市における不動産ストック活用事例と問題点     今中 大介
・中古町家リノベーション事例不動産業者の取組みから   新川 納美
・京都マンション管理評価機構による管理評価       安枝 英俊
・ストックの活用における流通分野の役割         編集部(大槻 博司)


 

■  新建のひろば

・東日本大震災5年メモリアル集会~災害に強いまちづくりをめざして~
・東京支部有志企画 第二弾 講演会「福島の現状と原発再稼働問題」
・京都支部──大文字山登山と山歩き
・東京支部参加──「みんなで考えよう2020オリンピック
・パラリンピック第6回提言討論会」
・長野支部──リニア中央新幹線予定地の現地見学会
・東京支部──実践報告会2016
・東京──熊本地震災害と住宅対策等、住宅問題で院内集会
・復興支援会議ほか支援活動の記録(2016年4月1日~4月30日)

■  連載

《ハンサム・ウーマン・アーキテクト11》
住宅・都市整備公団~都市基盤整備公団~URと共に歩む牛山美緒さん         中島 明子
《創宇社建築会の時代16》「現実を見よ!」の建築論               佐藤 美弥
《20世紀の建築空間遺産10》クラウン・ホール                小林 良雄
《設計者からみた子どもたちの豊かな空間づくり23》 保育と建築空間       松井 俊


 

主張 『会員たちのすてきな生き方』

新建全国幹事会議長 山本 厚生

新建に入会するように誘いたい人に、新建の魅力を理屈ではなく、具体的に伝えるにはどうしたらよいのだろう。
新建が他の団体と異なる素晴らしい特質って何だろうと考えてきましたが、そうだ!今、新建にしっくり馴染んで活躍している方たちの様子を分析してみれば、分かるかも知れないと思いつきました。
そこで、私が出会った多くのすてきな会員たちを思いうかべ、整理してみると、そこには生き方、考え方や関心の持ち方などに共通した特徴がたくさんあることに気付きました。
そのなかでも私が特に注目した傾向は、次の四つのことです。。

1.建築とまちづくりの分野で自分のやりたいことを持っていて、それを追求したいし、そのためにも自分の能力を高めたいと思っていることです。
もちろん、まだやりたいことが見つかっていない人も、現実にやれる条件を模索している人もいます。
そこで新建は、さまざまな企画や集いを催したり、機関誌などで積極的に経験を報告し合い、情報を交流し合って、つながりのなかでそれぞれが自分のやりたいテーマを深め高めて、この分野で活躍する人生を拓いているのです。

2.やりたいことを追求するのは、あくまでもそこで生活する人びとのさまざまな悩みや望みに応え、その要求を実現するためだという信念を持っていることです。
会員たちはけっして金儲けや売名や自己満足などに終始せず、その結果が本当に人びとの生活を豊かにするのに役立っているかを真摯に考えて追求しているのです。
だから、たとえ自分は部分的に拘っただけで責任を持てないことでも、その全体の結果に注目しようと努めます。
この目的と姿勢は、本来の「ものづくり」、つまり人間の「健全な生産活動」の基本に据えるべきことですから、「新建憲章」の前文にはその主旨を明記しているのです。

3.私たちがさまざまな場面でぶつかる歪んだ社会的現象に心を痛め、その要因をなくし、よい方向へ変えようと努力していることです。
特に建築とまちづくりの分野では、よく調べると結局その目的が大きな利潤追求でしかないような策謀を「良識」として公然と押し進める権威や仕組みがあって、人びとの切実な生活要求も押しつぶされ、生活環境も自然環境も歴史、文化環境もじわじわと破壊されてきていて、明るい未来を見いだせない現実があります。
会員たちはその事実を見過ごせないのです。

4.これらの課題を自分ひとりで抱え込まず、共感、共有できる多くの有志と協力して取り組み、実現しようとしていることです。
ひとりだけで解決できるのなら、なにも新建の必要はないのです。
しかし、1、自分の能力を高めて活躍するのも、2、人びとの役に立つ立場を貫くのも、3、世の中の歪みを直すのもさまざまな専門家や生活者たちと共同し協力してこそ実行できるのですから、会員たちは常につながりを広げ、新建内外の人々と連帯して活動するのです。

こう見てくると、この新建のような場を心から求めているこの分野の若い人は、各地にたくさん居るにちがいないと思えてきますが、いかがでしょうか。
一体どうしたら出会い、つながれるのでしょうか。
新建をもっともっとたくさんの人に知ってもらえるような創意工夫をしたいものだと切望します。

2016年5月号(No.452)

特集:地域に根ざして活きる設計事務所・工務店

日本の大量住宅建設を担ってきた町なかの工務店や設計事務所は、縮小社会を迎えて新築着工戸数が減少し、経営が厳しい状況にある上に、後継者の不在や建設技術のさらなる低下も危惧されている。国の施策も工務店の淘汰を早めるもので、下支えにはならない。一方で、持続する地域社会づくりに建築技術は不可欠で、空き家ストックの活用などでは単なる建築行為を超えた役割を果たしている。厳しい状況のなかで、どっこい活きている町場の建築力を探る。

 

 

・岐路に立つ町場の工務店、設計事務所そして家づくり  酒井 行夫
・年間十数棟成約する設計事務所と工務店の協同     柳澤 泰博
・三代百年続く“小さな工務店”の土着な地域主義とは   井堀 仁智
・続けることの難しさと喜び 次世代に伝える使命感   伏見 康司
・設計協同フォーラムの

「多摩・産直すまいづくりの会」への取組と実践     髙本明生・佳代・直司


 

■  新建のひろば

・第30回大会期第2回全国幹事会の報告
・東京──木造平屋のグループホーム見学会
・復興支援会議ほか支援活動の記録(2016年3月1日~3月31日)

 

■  連載

《ハンサム・ウーマン・アーキテクト10》「人と人との適当な距離感」でスラムの再生にかかわる岡部明子さん  

                                                                                                                                     中島 明子
《創宇社建築会の時代15》転換点としての1929年            佐藤 美弥
《20世紀の建築空間遺産9》ユニテ・ダビタシオン             小林 良雄
《設計者からみた子どもたちの豊かな空間づくり22》
  保育所づくりを取り巻く状況2016                     高田 桂子

 


 

主張 『熊本地震/建築技術者の知恵と力を発揮しよう』

川本建築設計事務所/新建全国事務局長 川本 雅樹

 

4月14日夜、熊本地方で震度7(マグニチュード6・5)の地震が発生しました。16日未明には、震度6強(後に震度7に訂正、マグニチュード7・3)の本震が起こり、その後も阿蘇地方、大分県などで震度5弱~6強の地震が相次でいます。被害も22日現在で死者59人(災害関連死を含む)、行方不明2人、負傷者1207人、避難者8万1006人、住宅全壊・半壊2937棟、断水4万3100戸となっています。また、大規模な土砂崩れが発生し、幹線道路が寸断され新幹線や高速道路も不通となりました。

 

お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災され不自由な避難生活を余儀なくされている方々に心からのお見舞いを申し上げます。

 

過去に例のない地震

 

今回の熊本地震は、一つの断層で発生した地震が別の断層の地震を誘発するというもので、気象庁は「内陸でこれほど広域にわたる活発な活動は過去に例がない」と発表しました。具体的には、最初の地震の震源地は被害の大きかった益城町に近い日奈久(ひなぐ)断層帯の北端に位置し、本震の震源地はこの日奈久断層帯と布田川断層が接するあたりとなっています。本震のあとに布田川断層の北東側延長線上にある阿蘇地方や大分県中部などに震源が移動し、19日夕方には、日奈久断層帯の南西側延長線上にある八代市を震源とする震度5強の地震が発生しました。これらの震源地は日本列島を縦断する中央構造線断層帯にあり、今後どれだけ震動域が広がるか予想がつかないというのが、今回の地震の特徴です。

 

「川内原発は停止せよ」

 

現在、全国で唯一運転を続けている九州電力川内原発は、この日奈久断層帯の南西部の先に立地しています。誰が考えても川内原発が危ないのです。にもかかわらず、丸川珠代原子力防災担当相は「今のところ安全上の問題はないと原子力規制委員会から聞いている。川内原発を停止させる必要はない」と発言。気象庁でさえ、これまでのタイプにない地震と言っているのに、明確な安全の根拠も示さないまま稼働し続けるのは、常軌を逸しているとしか思えません。

 

新建は4月16日、緊急に全国常任幹事会名で九州電力と経済産業省に「川内原発の運転中止」をメールで申し入れました。今日では多くの国民が川内原発の運転停止を求めて意見表明や抗議行動を行っています。二度と豊かな大地と自然を放射能で汚染させてはなりません。原発の「安全神話」は福島の事故で破綻したはずです。ましてや、さらなる大地震の危険が相当程度現実のものとなっている状況での原発稼働継続は、あり得ない愚行と言わねばなりません。

 

建築技術者・職能団体としてできることは何でもしよう

 

発生から1週間たった今、自宅倒壊の恐れと避難所に入りきれないという理由で、多くの被災者が車中に寝泊まりしています。その結果、エコノミークラス症候群で亡くなる人も含めて、災害関連死は10人を越えました。今も大きな余震が続くために、仮設住宅の建設もすぐに着手できない状況にあり、緊急に雨露をしのぐテントの大量確保が必要です。

 

また、避難所でのプライバシーを守るための間仕切り設置や、入浴・トイレなどの保健衛生面で改善が必要です。さらに、災害公営住宅の確保や仮設住宅の早期建設、住宅再建の促進など、被災者に寄り添って専門家の知恵と力を発揮していくことが、私たち建築家技術者に求められています。

 

新建としても早急に「何ができるのか」「何が必要なのか」を討議し、全力で支援していきたいと思います。日本には2000以上の活断層があり、今回のような大地震が日本全国どこでも起こりえます。今日の苦難は決して熊本県や大分県だけのものではありません。みずからの課題として、力を合わせて苦難を乗り越えていきましょう

 


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