2018年1月号(No.470)

2018年1月号(No.470)


  

「建まちひろば」より

千葉支部]-  新建千葉塾 08,09

       「美しいまちを考えるpart 01 ,02 」の報告 

  日時:2017年 9月29日(金) 参加者 6 名

     2017年11月14日(火) 参加者10名

  場所:幕張町 アトリエ結

 

 新建千葉塾は建築・街づくりにかかわる知識を得たり意見交換を行いながら気軽に参加できることを目指し、昨年から始めた企画です。

講師がこれまで訪ねた世界各地(もちろん日本も含まれます)を紹介し、少しのアルコールを入れながらワイガヤで質疑応答を行っており、これまで9 回開催しました。今回は鈴木進氏講師の 9 月 29 日「美しいまちを考えるpart 01」参加者 6 名と、11 月 14 日「美しいまちを考えるpart 02 」参加者 10 名の報告です。開催場所は幕張町のアトリエ結です。

  美しいまちとして、①建物や街並みが周辺の環境に調和しているまち②歩いて暮らせるまち③季節を感じるまち④建物の内外につながりのあるまち⑤心地よい空気と香りがあり、水のきれいなまち⑥統一性と多様性(個性)が調和のとれているまち⑦歩いて楽しいまち⑧休息のできる場所のあるまち⑨安全なまち⑩地域固有の資源を大切にしているまち⑪人々の優しさにあふれたまち⑫まちの歴史を感じるまち⑬住民が大切にし、誇りをもっているまち⑭住民が生き生きと暮らしているまち⑮住民や企業がまちづくりに参加しているまち、の15 項目を位置づけ、意見交換を行いました。重要文化財や重要伝統的建造物群保存地区を中心にpart 01 は佐原(千葉)、小布施(長野)、大内宿・前沢集落(福島)など、part 02 では奈良井・妻籠宿・松本(長野)、岩瀬地区・射水市内川沿い(富山)、伊万里・有田(佐賀)、富岡製糸場(群馬)などが紹介されました。

  part 02 の参加者のうち5 名は千葉大学の建築・都市計画系の留学生で出身はイタリア、

オランダ、ザンビア、フランス、メキシコです。それぞれの国で伝統的建築物や街並みをどう守るか苦労しているようで、建築 基準法や都市規制の制度がどう関わっているか質問がありました。新築の住宅や団地は日本と同じような建築家がかかわることは少なく、建設会社やデベロッパーが作っているとのことです。また、奈良井宿での出桁造りや庇を支える猿頭、湯布院の看板、酒田山居倉庫の深い庇や妻入り、有田や伊万里の登り窯などに興味を示していました。

  日本の建築や街並みに興味があるようで、ぜひ次回も開催しましょうと要望がありました。 たとえば留学生が好きな所や嫌いな所の写真を持ち寄り意見交換することで、我々が見慣れたものでも視点や考え方の違いを知ることができ、勉強になるのではと思います。この先、継続して企画する予定です。

(千葉支部・中安博司)


神奈川支部]-  まち歩き「横須賀の昭和 30 年代の

                市営住宅めぐり」の報告

  日時:2017年11月12日(日)

  場所:横須賀 市営住宅

 

 11 月 12 日、好天に恵まれた晩秋の日曜日、昭和の30 年代に建築された横須賀の市営住宅の見学ツアーに参加しました。発案は会員の小野さんで、7 月の湯河原に続くまち歩きです。

午後1 時に京急田浦駅に集合でしたが、この駅は各駅停車の電車しか止まらないのです。参加予定8 人のうち、案の定3 人が特急 に乗って通り越したり、また、JRの田浦と間違えたりで 20 分 ほどの遅れでスタート。計画段階ではレンタカーの利用も検討したのですが、結論は歩くこととしました。

  横浜、川崎には木造の戸建ての公営住宅は残っていませんが、横須賀市には昭和 30 年代から 40 年代に建築された市営住宅が今も 5 カ所残されています。 1 部 は現在も居住されていますが、現状はほとんどが政策空き家(新規募集はせずに退去をすすめいている状況)となっています。今回見学したのはこのうちの 3カ所です。ご存知のように横須賀は三浦半島の東京湾の先端近くに位置し、歴史的にはペリー 来港以来軍港としての役割を負ってきた街です。地形的には山間部で公営住宅も台地、谷戸の平地に建てられています。

  京急田浦駅から徒歩 15 分から 20 分位の地域に、いまだにこれだけの市営住宅が残っているのは意外でした。訪れた住宅は戸建ての木造平屋とブロック造平屋の長屋形式の住宅でした。木造の住宅は外壁の一部壊れた部分から、当時はほとんどの住宅で使われていた小舞壁、間取りは 6 畳と 4 畳半( 3 畳)、浴室と台所、トイレで約 30 平方メートルです。ほとんどが同様のプランでした。現在は空き家となっていて募集はしておらず、横須賀市としては今後どうするか検討中とのことです。いずれにしても建築場所が狭い道路と丘の上で、結構広い土地ではあるものの跡地の活用の計画は大変だなと感じました。ほぼ、同じ計画、形式の住宅を 3 カ所見学し、帰りはバスで追浜に出て 24 時間営業の居酒屋で反省会を行い、終了しました。ちなみに当日の歩数は 1 万 4 千歩でした。    (神奈川支部・増田成司)

 

  特に印象に残ったところは、田浦月見台住宅です。台地の上にあり、そこからの東京湾の眺めは最高でした。花火がとてもきれいに見えるそうです。まわりの自然環境がよく、隣棟間隔も十分にあり、日当たり抜群です。最寄りの田浦駅からの上り下りがご高齢の住人には大変でしょうが、車かバイクがあれば問題ありません。空き家を有効活用し、日常品のお店でもできると便利です。月見台住宅のように条件の良い市営団地は、もっと若い家族を迎え入れて、コミュニティを育んでいけるような気がします。庭には畑や果樹があり、一部増築してあるところも見受けられました。住民が住みながら、自由にリフォームをし、維持管理できるとよいと思います。

(神奈川支部・永井幸)