2019年7/8月号(No.487)

現代に求められる地域での共生と協働 ──コミュニティを再考する 

 

コニュニティとは何か、地縁性を重視する 立場から機能的集団をも含める考えまで幅 が広い。しかし、これからの社会で適切に機 能するコミュニティを希求している点では 共通する。それは、農村から大都市に至るま でさまざまに形成されてきた小社会(集団) が変容・衰退してしまったからである。縮退 社会がしっかりランディングするためには コミュニティの存在が大きい。すでに進ん でいる萌芽もとらえながら、明日のコミュ ニティへの期待を語る。 

 

 「コミュニティ」は一般に「地域共同体」と訳されますが、ここでいう「地域」は、集落あるいは小学校区などが該当し、慣習や歴史と伝統などの共通意識を持ち合わせています。その地域の範囲は、 行政単位である市町村名とは別の名称~旧地名や小学校区名~で呼 ばれている区域がコミュニティの単位である場合が多くみられます。 たとえば農業生産という生業を中心として防災、普請、冠婚葬祭、 福祉など生活全般において共生、協働する農村の営みは地域共同体の典型的な姿でしょう。しかし、現代の特に都市部では地域の環境整備、福祉、防災などのかつての共同作業は行政サービスとして行われるようになり、共通の意識や共同作業によって培われるある種の強固な関係性は求められなくなりました。

 ところが国の政策は、頻発する大規模自然災害、急速な高齢化の 進行、貧困問題などへの対応を、行政サービスによる手当から「自 助、共助」という表現で個人あるいはコミュニティに委ねようとし ており、言い換えればコミュニティの再構築を求めているとも言え ます。 行政サービスの低下や昨今の税金の使われ方を是とするわけでは ありませんが、コミュニティが希薄になっていると言われるなかで、 防災や福祉あるいは防犯の視点、災害弱者、貧困などへの対応等、 現代の社会状況が新たなコミュニティの構築を要請しているのかも しれません。しかし、都市部においてはかつての農村のような、あ るいは高度成長期まで踏襲されてきた農村的慣習を踏襲したコミュ ニティは成立し得ない、あるいは必要とされないとすれば、どのよ うな姿が考えられるのでしょうか。

 本特集では、超高齢化、災害の頻発、そして拡大・成長から縮減 の時代に移行した現代において、防災、災害復興や福祉の分野を含 む建築まちづくり全般、生活全般の安心や豊かさを目指していくと きに求められるコミュニティのあり方や姿、あるいは再構築への課 題、今後の展望などを、各分野の取り組みの紹介を含めて考えてみ たいと思います。

特集担当編集委員/大槻博司  

 

◆新建のひろば

◆連載

 

主張


東京支部 ー「まちの縁側と延藤安弘ものがたり」 

  日時:2019年4月23日(火)  

  場所:文京区民センター 

  参加:106名

 

 昨年2月に急逝された延藤安弘先生を偲ぶ会は、地元名古屋で昨年5月に行われましたが、 その会に参加できなかった方も多く、東京でも偲ぶ会のようなことができたらいいナという声が挙がっていました 。

スラブの工法(金澤)」「地域の 防災の取り組み││防災マニュ アル(鈴木)」。そして岡部研究 室の院生によるゴンジローを中 心とした地域コミュニティ活動 と研究の紹介もありました。そ れぞれ仕事の経験、ボランティ アや調査の経験、研究などの報 告で、皆さん具体的な話で、と ても興味深くお聞きしました。 今回は報告者が少なめだった ので、質疑や意見交換もゆっく りできました。終わってからは、 これも恒例になった、一杯やり ながらの岡部研究室の皆さんと の交流。院生の皆さんには、参 加した感想をそれぞれ話しても らいました。 


千葉支部 -「新入会員 南房総歓迎会」 

  日時:2019年4月28日(日)29日(月)  

  場所:館山市城山公 園と沖ノ島の散策後 

  参加:13名

 

 昨年から5名の入会があり、内3名が南房総市および館山市を拠点としていることから、4月28・29日に花見を兼ねた歓迎会を13名が参加し、館山市で行

いました。 


大阪支部 - 中之島を考えるシンポジウム 

    「公会堂 - 語られていない歴史の真実」 

  日時:2019年5月5日(日)  

  場所:大阪市中央公会堂

  参加者:8名

 

 5月5日(日)に大阪市中央公会堂で開催された、大阪支部主催の「中之島を考えるシンポジウム」について報告します。(参加者は8名)。

 

 


奈良支部 -「いいもの長く」空き家民家を直して住む

      ~住まい手と設計者が語る空き家民家再生セミナー 

  日時:2019年6月2日(火)  

  場所:生駒市たけまるホール

  参加者:30名(新建会員8名) 

 

 6月2日、標記セミナーが生駒市たけまるホールにて30名を超える参加者(新建会員8名) のもと開かれました。生駒市がセミナー内容に関心をもち、広く市民に情報提供されたため、参加者の半数以上が市民の方でした。


宮城支部 -「深刻化した在宅被災者8年目」のつどい報告 

  日時:2019年6月8日(土)  

  場所:県民センター

 

 6月8日県民センターの主催で、東日本大震災8年目のつどい「これが復興なのか〜人間・暮らしの復興を」、宮城「被災地で今起こっていること」が開催された。